YouTube最新の広告売上
7月末にAlphabetが今年22年の第二四半期の決算を発表しました。
Alphabetによると、2022年第2四半期の総売上高は698億8500万ドル、営業利益が194億5300万ドル(約2兆6600億円)、当期純利益が160億200万ドル(約2兆1900億円)でした。総売上高は前年同期比で13%増(前年為替レート適用で16%増)、営業利益は前年同期比で31%増となりましたが、当期純利益は前年同期比で約14%減となりました。 と まあ3ヶ月で営業利益が3兆円近くという規模。
その中でYouTubeの売上は広告だけで、73億4000万ドル(約1兆円)という規模。前回このブログで19年度(初めてAlphabetがYouTube単体の売上を発表した年)の年間のYouTubeの売上を取り上げましたが、その時は年間で150億ドル(約1兆6000億円)でしたね。あれから2年半の時を経て、22年度のYouTube売上は今回の四半期売上の約4倍と換算して、293億6000万ドルという試算ができます。つまり約4兆円という規模。これを前回のYouTube日本における広告売上と同じように、強引に換算すると(日本のデジタル広告市場は世界のデジタル広告市場の約5%)ついに年間売上2000億円を突破することになります。
日本テレビ放送網に迫る売上
まとめますと、現時点でのAlphabetによる最新の公開情報から、22年度のYouTubeの世界売上は約4兆円まで成長、日本市場として換算すると 日本におけるYouTube広告売上は約2000億円ということになります。この年間2000億円の売上は、日本の単体のメディアの広告売上として最強である日本テレビとほぼ同規模ということになります。(日本テレビ放送網の2021年度 放送収入は2460億円)
当時のブログでは「このままYouTubeが5Gなどのフォローを受け、仮に2019年度並の130%の伸長を続けた場合、2023年には、キー局を抜き去り、名実ともに日本における最強媒体にすらなる可能性がある。」と書きましたが、どうやら2023年度、つまり2024年3月決算においては、どうやらYouTubeの日本広告費が、日本テレビ 放送網の放送収入(テレビCMなど)を超えることは確実になったようです。
まだまだ伸びるYouTube市場
この数値はあくまで、当ブログでの推測数字でしかありませんが、先に書いたように、ショート動画の急成長や今後ECとの連携なども考えると、YouTubeの成長はまだまだ爆発的な成長が続くでしょう。このプラットフォームの持つ可能性ははかり知れず、ガーシーが20万票以上獲得して参議院議員選挙に勝利したような「破壊的な革命」を多方面で起こすことでしょう。この破壊的な力を、マーケティングや事業にどう活かすべきか、これは日本企業の多くが、いまだにテレビなどのマス広告やターゲティングなどのデジタル広告に依存していて、YouTubeの本質的活用が出来ていません。また、YouTuberにとってもまだまだ可能性のある市場です。まだまだ動画コンテンツ化されていない領域はたくさんあります。当ブログでは引き続きYouTubeの可能性を追い続けていきたいと思います。

  










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