YouTubeに最強のライバル現れる
FacebookやGoogleのライバルとして中国のテンセントやバイドゥなどが引き合いに出させれるがバイドゥはともかく、テンセントとアリババはすでに両社を時価総額で脅かす存在になっている。プラットフォーム戦争において、米国対中国の様相は増すばかりだが、YouTubeには今まで存在しなかったが、強烈なライバル、日本では爆発的に人気のTiktokを運営する中国のByteDance(字節跳動)の躍進が著しい。
ByteDance(字節跳動)社について
d今年の上半期、デジタルメディア業界を驚かせたニュースが、2018年第1四半期に世界で最もダウンロードされたiOSアプリ(ゲーム以外)が、中国の「Tik Tok(ティックトック)」だったということだ。中国では「Douyin(ドゥイン)」との名前で知られるTik Tokのダウンロード数は、2位のユーチューブ(約3530万回)や3位のワッツアップ(約3380万回)、4位のフェイスブックメッセンジャー(約3130万回)、5位のインスタグラム(約3100万回)を抑えて1位、(約4600万回)となった。もちろん類型では相当の開きがあるものの、四半期で1位をとったことは、デジタルメディア業界にメッセージングアプリ以外においても中華系メディアの勢いが無視できない存在になったことを意味する。Tiktokを運営するのは、北京に本社を構え、ニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」などの運営で知られるByteDance(字節跳動)。
Tik Tokとは、15秒のリップシンク(口パク)動画SNS。元々はリップシンクは中国人は得意な領域だった。(中国「Back Dormitory Boys」がBackstreet Boysを熱唱し、YouTubeでの口パクコンテンツの領域を作った。この動画はYoutubeの前身であるGoogle Videoで最初に数百万を達成した。)Tiktokユーザーはフォロー、おすすめ、新着からリップシンクを楽しめる。投稿するには様々なジャンルから楽曲を選び、(楽曲に限らず親子の会話などもある)それに合わせて口パクやダンスを収録し、アプリにある動画編集動画エフェクトを使い、オリジナリティ溢れる動画を制作し投稿するもの。すでに一般ユーザーだけでなく有名なアーティストもアカウントを開設し、情報発信のSNSの一つとして活用している。15秒という短さ、馴染みある音楽と課題に対して投稿者のアイディア合戦など一度視聴を開始すると、あっという間に時間が過ぎてしまう中毒性が視聴者を引きつけ、DAUが伸び続ける要因ともなっている。またTiktokerと呼ばれるKOLも出現し、インフルエンスマーケティングを展開している。
Tiktokは昨年秋からグローバル展開を開始し、わずかな期間で150カ国に進出。今では月間アクティブユーザー数(MAU)は1.5億人を突破している。あまりに急激な普及に、インドネシアでは性的な表現や宗教を冒涜するような表現があるとして、現在では政府により禁止されているという異常事態が起きるほどの過熱ぶりだ。
↑物議を醸しているインドネシアのTiktok投稿
同社は昨年11月、同じくティーンに人気の音楽動画作成アプリ「Musical.ly(ミュージカリー)」を約10億ドルで買収しており、UGCショート動画プラットフォームのグローバル展開、世界制覇を目論んでいると言っても過言ではない。
TiktokJapanの展開も注目
Bytedance社は、すでに日本では渋谷区渋谷1丁目に事務所を開設、また日本語の公式サイトも開設している。代表は代表取締役社長 CEO 張一鳴氏となっているが、副社長は西田 真樹氏。同氏は前職は北京電通デジタルビジネス部、中国全国統括マネージャー、7月14日現在もウェブ電通報にも同氏のプロフィールが掲載されたままになっている。(または電通から出向の可能性も?)
(2001年電通入社。デジタル専門部門で勤務し、デジタル領域のあらゆる事業に携わってきた。06 年に中国電通グループのデジタル事業開発に参加して以来、二度の北京赴任を経て、現在、電通中国グループのデジタルマーケティングソリューションを統括。百度、アリババ、テンセントなど、中国の巨大ネット企業と対峙し電通ならではの日中のコラボレーションを創出している。
同社は現在は数名程度の人員の模様だが、採用を加速しており、日本での動画専門アプリ会社並みの数百人の体制となることは間違いないだろう。動画オペレーションだけでなく、営業部門やインドネシアのような問題を起こさないためにも動画に対するチェック部門も人員が必要だろう。
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Tiktok⇄Youtubeという活用方法も
すでに「中毒性」においては本家Youtubeを凌駕しているTiktok。ユーチューバーにとっても限られた視聴時間において強力なライバルとも言えるが、この人気を活用すべくすでにアカウントを開設し、シナジーを生む動画投稿をしているユーチューバーも多い。まずはTiktokでの世界観に準じた動画を投稿し、フォロワーを稼ぐ。それ以外にもプッシュ機能やレコメンド機能もAIを活用していだけに、フォロワーやいいね、またはコメントのエンゲージメントは加速度的に増えていく。
YouTubeもTiktokも同じUGC動画プラットフォームではあるが、双方メディアの特徴を活かして、視聴最大化することが可能だ。










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