Appleが春節の時期に合わせて、iPhone11 Pro」で撮影した短編ムービーを公開した。世界ではクリスマスの時期に同様のショートムービー(と言うより長編CM)を公開しているが、中国及び中華圏向けにも同様の商品認知とブランディングを目的として今回の短編ムービーを公開した。
映画のタイトルは「Daughter」だ。中国を舞台にした約8分の動画で、主演は中国トップクラスの女優、周迅(ジョウ・シュン)。徐静蕾(シュー・ジンレイ)、趙薇(ヴィッキー・チャオ)、章子怡(チャン・ツィイー)と並ぶ四大名旦(中国四大女優)の一人として人気を誇る。主人公は家を飛び出し、幼い娘を連れてタクシードライバーとして働くシングルマザー。泣ける音楽を背景に限られた時間の中で、幼い娘とともに生きる姿を中国の都市の躍動感、春節シーズンに沸く街の様子と合わせて描いている。幼い子供を連れて運転する姿に批判的な乗客、それでも自作の万華鏡でお母さんのために乗客を探す娘。そして最後に出会った乗客は・・・。
悲運にも今はコロナウィルスで絶望的な中国国内だが、この短編ショートムービーは、心を暖かく包んでくれるようだ。
ネットでは、心温まる物語だけでなく、豪華な制作陣も話題になった。米映画「ドリーム」(2016年)のセオドア・メルフィ氏が監督を、また「バットマン」の悪役に焦点をあてた米映画「ジョーカー」(2019年)のローレンス・シャー氏が撮影を担当と言う豪華さ。YouTubeでは同時にメイキング映像も公開され、スマホ本体を固定する三脚やガンマイク、照明機器を駆使しながらiPhoneで撮影したことが明かされている。だが、主人公と母親が口論する緊迫した場面を撮影する際は、シャー氏がiPhoneを両手で構えて撮影していたようだ。映像のブレを少なくする「ジンバル」などの器具を使わずに迫力あるシーンを撮ったことについて「まさかの素の手持ち。すごい!」などと驚く声がツイッターであがっていた。
今回のショートムービーによってiPhone11の動画撮影、映像の美しさを知ることになったのだが、動画再生はすでに126万再生を超えており、改めて、Apple社のコンテンツにかける意気込みを知ることになった。
時代は広告からコンテンツへ、そしてその流通プラットフォームはYouTubeへ。

  












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